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2015年08月07日

山口恵以子「月下上海」

最近、超お気に入りの小説に巡り合いまして。
これ、ドラマか映画になったら素敵だなあと思います。
もうなってるのかな?
ネットでちょっと調べたところでは、わからなかったんだけど。

それが、山口恵以子「月下上海」という作品。


戦時中の上海が舞台のお話なんですけど。
財閥令嬢で女流画家の多江子が、日中文化協会に招かれたところから物語が始まります。
この人、8年前に夫・瑠偉が絡んだとんでもない事件を起こしてまして。
日中文化協会に潜入中だった憲兵・槙に、その秘密を握られてしまったのが運のツキ。
謀略に巻き込まれ、泥沼に落ちて行くわけなんですが。
周りを取り巻く男性陣がそれぞれに素敵で、どういう関係になっていくんだろうなんて、若干ゴシップ的な楽しみもあったりして。
ラストの多江子と槙とのやり取りは、何とも切なく、読み終わった後も、かなり余韻に浸れました。
なるほど、松本清張賞受賞にも納得って感じです。

多江子はとっても強い女性のはずなんですけど、どこかもろいところもあるんですよねえ。
瑠偉なんてわけのわかんない男の惚れこんじゃって、それがずっとウィークポイントになっちゃうんですもんね。
素敵な女性なのに、ダンナさんその男性でよかったの? みたいな人ってたまにいらっしゃるじゃないですか。
まさに、あんな感じで。
って、余計なお世話ですけど(笑)

何はともあれ、オススメの1冊です。


posted by みづき at 14:59| Comment(0) | 読む | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月25日

松岡圭祐「探偵の探偵」

「万能鑑定士Q」シリーズなどで有名な松岡圭祐の新シリーズです。
来月から、北川景子さん主演でドラマ化される予定になってます。

探偵学校で人目を引く一人の女性、玲奈。
なぜ、彼女が探偵を目指すのかっていう謎から物語が始まり。
その謎が解けた時、「探偵の探偵」つまり「探偵を探る探偵」が誕生するわけです。

   

玲奈は、探偵としての技能だけでなく、

武術も見に付けて闘いを挑んでいくんですが。

これ探偵? って感じで、イメージ崩壊状態だったところに、

探偵に憧れる女性、琴葉が現れます。

この琴葉は至って普通の女の子なので、

ほっと一息ついたわけなんですけど。


相変わらずのハードボイルドぶりに、読んでいるこちらが何だかオロオロ。
かなり現実離れしていて、もはやファンタジーの世界。
まあ、ドラマにするには、とっても良い題材なのかなって感じですね。

実は、「万能鑑定士Q」も頑張って]くらいまで読んだんですけど、なんか付いていけなくなっちゃって挫折したんですよね。
この「探偵の探偵」は、Tにして早くも挫折しそうな感じなんですけど。
普通の女の子である琴葉がどう関わっていくのかなっていう興味もあるので、Uも読んでみたいと思っています。


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posted by みづき at 17:00| Comment(0) | 読む | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月01日

北村薫「空飛ぶ馬」

何だか、最近、あちこちの火山が噴煙を上げていますね。
蔵王も噴火しそうだという報道があって、この作品のことを思い出しました。

 

「空飛ぶ馬」は円紫さんと私シリーズの第1弾。

連作短編集になっています。

「私」が大好きな円紫さんという落語家が、ちょっとした謎を解いてしまうというお話なんですけど。

所々で落語のネタが出てくるので、落語好きな方なら更に楽しんでいただけるのではないかなと思います。

主人公の「私」は文学部の学生なんですが、結構オタクっぽい感じで。

友人たちとの会話も、かなり理屈っぽくてマニアック。

くすっと笑える場面もあって、学生時代にタイムスリップした気持ちになります。


蔵王が舞台となるのは、「胡桃の中の鳥」という作品なんですが。
大人の事情で子供が翻弄されたりして、何だかかなり切ない物語になっています。
実は、これを読んで興味を持ち、お釜を訪れたことがあるんですよね。
まだ凍ってたんで、一番の目的だった綺麗な深緑の水面が見られなかったんですが…って、我ながらツメが甘い(涙)。
今度は違う季節に行けるといいなあと思ってたんですけど、今はちょっと無理みたいです。

円紫さんと私シリーズでは、「秋の花」が一番好きなんですけど。
そのお話は、また改めて。
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2015年05月18日

黒川博行「疫病神」

  

私が初めて読んだ黒川博行の作品は「螻蛄」でした。

「疫病神シリーズ」の中の1作とは知らなかったんですが、読み進める中、所々で過去の話が出てくるもので、「あっ、これ、シリーズものなんだ」と気が付きまして。



十分楽しめたんですけど、最初から読んだらもっと面白いかなと思い、シリーズ第1作目の「疫病神」を読んでみました。
そしたら、なぜこの2人がお互いのことを疫病神だと思っているのか、事情がよくわかりまして。
建設コンサルタントをしている二宮が、組の構成員である桑原に、うっかり彫師のことを相談したことが、腐れ縁の始まりだったんですね。

  

それにしても、本当に面白いんですよ、このコンビ。

関西弁っていうのもあるのかもしれませんけど、命がかかっているような切迫した場面でも、漫才やってるみたいでまるで緊張感がなく。

この「疫病神」は、産廃処理場をめぐるお話なんですけど、建設業界の闇みたいなものが色々と出てきて、なかなか読みごたえがありました。


お互いの関係にウンザリしているにも関わらず、シリーズものへと発展してしまう気の毒な2人(笑)。
何やかやで合ってますよね、ほんとに。

シリーズ最新作の「破門」は、悲願の直木賞を受賞。
テレビ化もされましたし、これからもこのシリーズは続きそうですね。
ますます楽しみです。

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posted by みづき at 19:50| Comment(0) | 読む | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月07日

畠中恵「まんまこと」

一昨日と昨日の西武×オリックス戦、全然観られなかったので、感想書けませんでした。
うーん、3タテくらっちゃいましたね。
それもまあ、見事に打たれまくって。
主人いわく「試合の無い日は、心穏やかに過ごせる」とのことで(笑)。
早く「試合が無くて残念」って言えるような状況になってもらいたいもんです。
去年はそんな感じでしたからね。


さて、今日は最近読んだ小説をご紹介します。

畠中恵の「まんまこと」。
今年7月からNHKでドラマ化されるみたいです。


  
「しゃばけ」シリーズでおなじみ、畠中恵が描く時代小説。
大雑把に言っちゃうと、町名主の跡取り麻之助が、次々と起こる事件に立ち向かうっていうお話しです。

真面目だった麻之助が、なぜお気楽なダメ息子になってしまったのかという謎も、絶妙に絡まりながら話が進んでいくんですが。
親友の清十郎と吉五郎が、本当にいい味を出してるんですよ〜。
町名主である父親、宗右衛門も、器が大きくてあたたかい男性で。
見守ってる感が胸に染みるんですよね。

連作集なんですが、全編にわたって「父親は誰か」っていうのがテーマになっているのかなと。
まずは麻之助の子供を身ごもったという女性が現れ。
次は、同じ町内の一人暮らしの老人の下に、娘を名乗る女性が現れ。
清十郎の義理の弟の父親は、一体誰なのかという話になり。
それぞれが温かく解決していくわけなんですけど。

大切な人との出会いがあったり、別れがあったり、色々と考えさせられる作品でした。
麻之助の今後が気になりまして、只今シリーズ2作目を読み始めたところです。
いずれまた、感想を出させていただければと。


posted by みづき at 18:05| Comment(0) | 読む | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする