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2015年03月31日

静岡市美術館・特別展「国宝久能山東照宮展」

美術館と言いながら、かなりクオリティの高い文化財関係の展示も行われる静岡市美術館。
以前、「法隆寺展」が行われた時も素晴らしかったんですよね。
夢違い観音が色々な方向から鑑賞できるスペースが設けられており、左から右からと何度も眺めて惚れ惚れしてしまいました。
美術館ですから当然と言えば当然なんですが、「文化財」というより「美術品」として展示してますって印象で、こういうのも大いに有りだなと。
あまり混み過ぎないのも、地方にある美術館の良いところかも。

さて、今回は2014年10月4日から11月24日まで開催されていた「国宝久能山東照宮展」を11月20日に観に行った際の感想なぞ。

久能山東照宮は、徳川家康自らが「久能山に葬って」と遺言したことから、二代目の秀忠の命により建造された神社だそうです。
この特別展は、静岡市・浜松市・岡崎市という家康ゆかりの3つの市が展開している「徳川家康公顕彰四百年記念事業」の一環として行われたもの。
久能山東照宮を参拝できる(バス代とかロープウェイ代とかも含む)共通チケットも販売されていました。

さすがに気合が入っていて、鎧兜やら絵巻物やら、所狭しと並んでまして。迫力満点で、圧倒されました。
中でも素晴らしかったのが、「歴代将軍揃い踏み」と題されたコーナー。
江戸時代の将軍たちの肖像画がズラッと並び、それぞれが愛用した鎧や兜が勢ぞろい。
鎧や兜はほぼ久能山東照宮博物館に所蔵されているもので、肖像画は長谷寺所蔵のものがほとんどでした。

ただ、「生類憐みの令」で有名な綱吉の肖像画だけは、法隆寺の所蔵になってましたねえ。
そうそう、綱吉自身が、民衆の姿を描いた屏風絵も展示されてました。
「犬公方」とか言われて、今ひとつ良い印象のなかった綱吉ですが、近年、その政治手腕について見直しもされつつあるとか。
そう言えば20年くらい前、塚本学の「生類をめぐる政治」という本を読んだんですが、それまで悪政だと思い込んでいた「生類憐みの令」が、実は当時の世相をよく理解した上で行われた政策だった、みたいな話が出ていて、へえ〜と思った覚えが。
絵の題材に民衆の姿を選ぶあたり、綱吉の政治家としての目線が垣間見える気もしますねえ。
などと、ずぶの素人が知ったようなことを言ってみたりして(笑)。

他に有名どころと言えば吉宗かなっと思うんですけど。
この吉宗の鎧、なんだか他とちょっとイメージが違うなあと思っていたら、鎌倉時代の復古鎧だとか。
ちょっと通っぽいって言うんですか。
今でいう「ちょい悪オヤジ」的な感じの人だったのかな、な〜んて思ったり。

東照宮造営以降の展示ばかりかと思っていたら、古代・中世とこの地に営まれていた久能寺(16世紀に清水区に移築され、現在は鉄舟寺になっている)が所蔵していた文化財も展示されていました。
特に印象に残ったのは、久能寺経でしょうか。
三大装飾経と呼ばれるもののひとつで、30巻作成されたうちの26巻が現存しているそうです。
結縁書写ということで、1巻ずつ違う方が描かれたこともあり、それぞれに工夫を凝らした装飾がされていました。
中には、裏面にまで装飾したものもあるとか。それはそれは綺麗な装飾経でした。

実は、私はまだ久能山東照宮に参拝したことがないんですよね〜。
昔、せっかくだから、ロープウェイじゃなくて「いちいちご苦労さん」で有名な階段を登ろうよ、な〜んて言って階段の下まで行くには行ったんですけどね。
迫力のある階段を見て一気に戦意喪失(笑)。
変な意地を張らずに、今度はロープウェイで行ってみることにします。

ちなみに、「徳川家康公顕彰四百年記念事業」は、今年いっぱい続くみたいです。
各地で色々なイベントも開催されるみたいですので、興味のある方はぜひ。
posted by みづき at 13:00| Comment(0) | 観る−博物館 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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